サーミスタースイッチ交換ガイド:自分でできるカーDIY整備

ラジエーターファンが異常に回り続ける、あるいはまったく作動しないといった症状が出た場合、まず疑うべき部品のひとつが サーミスタースイッチ です。このスイッチはエンジンの温度に応じて冷却ファンのオン/オフを制御する重要な役割を担っています。この記事では、スイッチの位置、必要な工具、交換手順、注意点まで、初心者でもできるように詳しく解説します。

 

 

1. サーミスタースイッチを交換すべき症状

  • エンジンを切ってもファンが回り続ける
  • エンジンが冷えていてもファンが作動する
  • ファンが作動せず、エンジンが過熱する
  • 警告灯や冷却ファンに関するDTCエラーが発生
    サーミスタースイッチの交換手順を説明するデジタルイラストで、灰色のセダン、ラジエーター付近を指す矢印、レンチを持った青い手袋の手、そして旧スイッチと新スイッチの比較が円形のインセットで描かれている。

2. サーミスタースイッチの設置場所

車種によって異なりますが、一般的には以下のいずれかに取り付けられています:

  • ラジエーターの下部または側面
  • サーモスタットハウジングの周辺
  • シリンダーヘッド周辺

 

 

3. 準備する工具と材料

  • 車種に対応したサーミスタースイッチ
  • スパナまたはソケットレンチ
  • トルクレンチ(推奨)
  • 冷却水(必要に応じて補充または交換)
  • 排液用トレイやバケツ
  • ウエス、ゴム手袋

4. 交換手順(ステップバイステップ)

  1. エンジンが完全に冷えてから作業を開始(火傷防止)
  2. ラジエーターの下部ホースまたはドレンから冷却水を一部排出
  3. スイッチのカプラーを外し、スパナで反時計回りに取り外す
  4. 新しいスイッチを適正トルクで取り付け(15〜20Nm推奨)
  5. カプラーを再接続し、冷却水を補充
  6. アイドリングさせながらエア抜きを実施
  7. 漏れがないか確認し、ファンの正常動作を確認

 

 

5. 作業時の注意点

  • スイッチの動作温度(例:95°C ON/88°C OFF)を事前に確認
  • アルミ部品の破損を防ぐためにトルク管理を徹底
  • 冷却水補充後のエア抜きを忘れずに
  • 電気カプラー接続時に錆や汚れを除去

 

 

まとめ

サーミスタースイッチは小さな部品ながら、冷却ファンの作動を左右する非常に重要な役割を担っています。構造がシンプルなため、DIYでも比較的簡単に交換が可能です。正しい手順と注意点を守れば、専門業者に頼らずに効果的な整備ができます。自分の手で愛車を整える達成感も、きっと味わえるはずです。