NAS接続用無線ブリッジのおすすめ製品と選び方ガイド

有線接続が難しい環境でNAS(ネットワーク接続ストレージ)を導入する場合、最も実用的な方法の一つが「無線ブリッジ」の活用です。特に、壁や距離の問題でルーターからLANケーブルを引くのが困難な場合、無線ブリッジは非常に安定した代替手段となります。


NASに適した無線ブリッジ5機種の比較を示す日本語のインフォグラフィック。製品名、速度、LANポートの有無、ブリッジモード対応、価格、メリット・デメリットが一覧表でまとめられている。

しかし市場には、「Wi-Fi中継器」「リピーター」「APモード」など似たような製品が多く、NASに適した機器を見分けるのが難しい場合もあります。本記事では、NAS向けの無線ブリッジを選ぶための重要ポイントと、市販されている人気製品5種類の比較、利用シーンに応じたおすすめモデルをご紹介します。

 

 

 

1. 無線ブリッジ選びの5つの重要ポイント

  • 1) LANポート:NASは有線接続が必要なので、LANポートが1つ以上ある機器が必須です。
  • 2) 5GHz対応:2.4GHzは干渉が多く速度も遅いため、5GHzまたはデュアルバンドを選びましょう。
  • 3) ブリッジモード対応:BridgeまたはAPモードに対応しているか必ず確認してください。
  • 4) ファームウェアの安定性:NASは長時間稼働するため、信頼性の高いメーカーを選ぶことが重要です。
  • 5) 通信規格(速度):最低でもAC1200以上、大容量転送にはAC1750またはWi-Fi 6(AX1800以上)をおすすめします。

2. 人気無線ブリッジ5機種の比較

以下に、市販されている代表的な無線ブリッジ5製品の比較表を示します。

製品名 無線速度 LANポート ブリッジモード メリット デメリット 価格帯
TP-Link RE450 AC1750 1 速度が安定、設定が簡単 本体が大きめ 約4,500円
ASUS RP-AX56 AX1800(Wi-Fi 6) 1 Wi-Fi 6対応、ファームウェアが優秀 やや高価 約7,000円
Netgear EX6150 AC1200 1 小型でコスパ良好 設定UIがやや複雑 約3,500円
FRITZ!Repeater 1200 AX AX1800 1 欧州製で品質安定 国内での流通が少ない 約9,000円
Xiaomi Range Extender Pro N300(2.4GHzのみ) 超低価格 NASには非対応 約2,000円

 

 

3. 利用シーン別おすすめモデル

  • 安定性とコスパ重視:TP-Link RE450が最もバランス良好
  • Wi-Fi 6環境に対応したい:ASUS RP-AX56がおすすめ
  • 省スペースで最低限の用途:Netgear EX6150がコンパクトで実用的
  • 予算が極端に限られる場合:Xiaomi製品は推奨しません(NAS非対応)
  • 複数デバイスを接続したい:Wi-Fi 6対応モデル + スイッチングハブの構成がおすすめ

4. 安定運用のための設置と設定のポイント

  • ブリッジモード推奨:リピーターではなくブリッジモードで有線接続を確保しましょう
  • ファームウェアを定期更新:TP-LinkやASUSなど、信頼性の高いブランドを選びましょう
  • 高品質のLANケーブル使用:Cat6以上を使用し、干渉を防止
  • 機器の配置:NASとブリッジの距離は短く、かつルーターの電波範囲内に配置

 

 

まとめ:NAS設置には無線ブリッジが大活躍

有線配線が難しい場所でも、無線ブリッジを活用すればNASを快適に導入できます。LANポート、ブリッジモード、5GHz帯対応、そして安定したファームウェアを備えた製品を選べば、DSMやQuickConnect、リモートアクセスなどすべてのNAS機能を安心して利用できます。

特に、激安中継器や2.4GHz専用モデル、LANポート非搭載の製品はNAS用途には適しません。用途・環境・予算に応じて最適なモデルを選び、快適なNASライフを構築しましょう。